フィリグリーとは0.2mmの金銀で作られた芸術品

フィリグリーとは0.2mmの金銀で作られた芸術品伝統工芸
この記事は約3分で読めます。

フィリグリーとは

フィリグリーの語源は、ラテン語の”フィラム”(糸という意味)からきており、糸のように細く細く伸ばした金や銀を、巻いたり、ねじったりして芸術的な模様を作るジュエリーです。

細かい部分では0.2mmほどの金線や銀線が使われており、肉眼で細部まで見るのが難しいものもあります。

以下は、幅2.2cmのフィリグリーのアップ画像です。
その細かさが少し分かっていただけると思います。

繊細なフィリグリー

一見するとフィリグリーのように見える安いジュエリーもありますが、そのほとんどは溶かした金や銀を型に流し込んで大量生産しているものです。

本物のフィリグリーは、職人が1つ1つ手作業で作っており、熟練の職人が作ったフィリグリーは、大量生産の方法では再現できない非常に繊細なものになります。

フィリグリーの歴史

フィリグリーの原型と言えるものが、紀元前2500〜3000年のメソポタミア文明や古代エジプト文明の遺跡から見つかっています。

紀元前6世紀から3世紀のギリシャとエルトリアで、現在のような幾何学的なデザインの細線細工として発展していきました。

その頃イタリアで作られたフィリグリーはルーブル美術館や大英博物館にも保管されています。

その後、中世の時代になるとイギリスの他、フランス、ポルトガル、イタリア、マルタなど地中海沿岸のヨーロッパ各国に広まり、教会で使われる神聖なものや貴族が使う家具の装飾などにフィリグリーの技術が使われました。

そして、大航海時代。ヨーロッパ諸国が世界に進出すると、フィリグリーの技術も世界に広まっていき、アメリカ大陸、インドなどの東南アジア、アフリカでも作られるようになります。

日本にもポルトガルから伝えられ、当時、良質な金銀が産出された秋田でその伝統技術が受け継がれていきました。

フィリグリー3つの魅力

フィリグリー3つの魅力

一番の魅力は、その繊細な美しさ

女性の美しさを際立たせるような、その細やかな細工と模様に、フィリグリーを実際に手にした多くの人が、「見入ってしまう」と仰っています。

※繊細ですが脆いわけではないので、普通に日常使いをしていただけます。

また、中世の貴族も愛用していた上品さも魅力の一つ。

フィリグリー独自の細工のおかげで、金や銀で作られた他のジュエリーに比べて、頑張りすぎている感じがせず、主張をしすぎないのに上品な存在感を感じられます。

まるで、存在しているだけでオーラを感じるトップ女優のような感じです。

最後の魅力は、サステナビリティなジュエリーであること。

貴重な金属を無駄に使うことなく、最大限に美しい装飾品として作られたのがフィリグリーです。

金も銀も、限りがあるもの。

未来の地球や人間のことも考えながら、美しいものを身につけたいという願望も叶えてくれます。

詳しくはこちらをご覧ください。

フィリグリーの未来

フィリグリーの未来

世界に広まったフィリグリーですが、高度な技術を必要とするフィリグリー職人は徐々に減少しているそうです。

フィリグリーに限らず、本当に価値のある伝統工芸は、制作に多くの時間と高度な技術が必要です。
伝統は一度失われたら、復活させるのは非常に困難。もしくは不可能なもの。

数千年もの間、様々な文化とともに歩んできた美しい伝統が、世界から消えてしまわないことを願っています。